夜と月と


「助けて」

「助けて」

夜が来る

月が昇る


穏やかな石畳の上

月が 鋭利な光が

涼やかに堕とされて


月光

切なる願い

「私を見せないで」

新月は遠い








すぐそばに彼女がいた。
すぐそばに僕がいた。

彼女はさっきからずっと叫んでる。
何かに怯えているんだ。

ああ…月か。
今夜の灯りは硬すぎて、鋭すぎて、
くっきりと切り取ってしまうから。

そう…夜か。
今夜の闇は篤すぎて、優しすぎて、
なにも溶け込ませてくれないから。

彼女はさっきからずっと震えてる。
夜の色に怯えているんだ。

とても弱く見えて、とても大切で仕方なくて。

護れるわけがないとわかっていて、
どうしようもなく愛おしくて、
何かせずにはいられなくて、

…彼女をぎゅっと抱きしめた。

夜が来て、月が昇って、
腕の中で震えている彼女は






















































もう彼女は消えていた。
僕は彼女に何かしてあげられたのだろうか。

…もういちど、会えるだろうか。













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ここからは少し見苦しい補足です。↓

「少し」見苦しいなんてものじゃない、「醜い」くらいかも……です。

つまり、…こんな夢を見たわけですよ。
本文中に、「助けて助けて」なんて言ってますがリトルじゃないです。「僕」なんて言ってますが主人公じゃないんです。バロックじゃねぇやんけ。

袋の者に会いました。
外側は歪んでるけど中身はそれほどでもない(外見はゲームと同じだがある程度会話できる)という状態の。
一瞬もとの人間の姿が重なったけど、よく覚えてません。
角女とは別の儚さがあったなぁ。

…どうしたんでしょうその後。ああ気になる。
こんなにやりきれない夢は久しぶりでした。


つーかたいしてバロック進めてないくせになんなのこの夢。
袋の者、納豆とかメソとかめちゃくちゃ言っといて、大好きになってしまいました。
自分勝手…変わり身早いってばよ。

アレですよね…『はてしない物語』で醜い虫が夜に活動してて、主人公が光源をしまっただけで感謝されたという…。ちょっとそれに近いのかもしれない。

020828